薬味のお話

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更新日:
 2009年2月2日






◎薬味
 日本料理に添えられた葱(ネギ)、生姜(ショウガ)や山葵(ワサビ)などを、「薬味」と言います。薬味(やくみ)とは、料理に少量加えることで、その味を引き締め、香りを添えて食欲をそそる効果を持っています。また、料理に彩りを添えるために用いる場合もあり、香辛料や野菜などのことを言います。しかし、何故、食品なのに「薬」なのでしょうか?
 もともとは、医学用語として使われていた言葉でした。中国最古(1~2世紀)の薬の書物「神農本草経」によると、食物には五味があり、それぞれに応じた効能があるとされていました。五味とは、甘、苦、酸、辛、鹹(塩味)のことで、甘い、苦い、酸っぱい、辛い、塩っぱいといった5つの味覚から食べ物を分類し、一人ひとりの体質や病態などに応じた取りかたが大切だと考えられていました。
 そこで、この五味を『薬味』と呼ぶようになり、薬としての品質や成分の特徴が定まりました。その後、調合薬の各成分、薬剤の種類や薬種のことを『薬味』と言うようになったようです。
 この考え方が日本に伝わると、まず生姜が薬味と呼ばれるようになったようです。当時、一般の家庭にも生姜はあり、医者が処方箋や口頭で「加薬味」と言って、家にある薬味を自分で加えるよう指示したのだそうです。そこで生姜の別称を「加薬味」、略して「薬味」や「加薬」と呼ぶようになったそうです。この「加薬」が、いまの「かやく」ご飯の語源になっています。
 この薬味という言葉が広く使われるようになったのは江戸中期頃からのようです。この「薬味」という言葉が広まった原因は蕎麦の発展があったようです。それまで蕎麦は、粉末を湯で練って団子のようにした「ソバガキ」として食べられていたのですが、今の形の「ソバ切り」、つまり麺として流行し、全国に普及していったのです。この「ソバ切り」におろし生姜、おろし大根、おろしワサビ、ねり芥子、きざみネギ、唐辛子、山椒、胡椒など、辛いものが添えられるようになり、これらを「薬味」と呼ぶことも広まったのだそうです。
 薬としての意味の「薬味」だけでなく、役に立つ味の意味で「役味」と書かれることもあったようです。さらに、辛みだけでなく、香りや色彩の良い紫蘇、柚子、茗荷、葉山椒、三つ葉、海苔など、あれもこれもと香辛料全般を呼ぶようになっていったようです。






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