とろろのお話

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更新日:
 2008年9月18日






◎とろろ
 静岡市の丸子(まりこ)という場所(静岡県静岡市駿河区丸子)に、何故かとろろの有名なお店があります。丸子にあるとろろのお店の一軒は、老舗として有名な「丁子屋(ちょうじや)」さんで、もう一軒は、一松園(いっしょうえん)というお店です。
 この丸子(元は、「鞠子」)という場所は、東海道五十三次の宿場で、品川宿から数えて20番目の宿場町として古くから栄えたところです。
 1596年(慶長元年)、この「丸子宿」に丁子屋平吉が宿場の茶屋として丁子屋を創業したのが「丁子屋」の始まりだそうです。当時は、自然薯が採れる時期に旅人にとろろ汁をふるまったのが、丁子屋のとろろ汁の起源だそうです。
 江戸中期の俳諧集「猿蓑(さるみの)」(1691)に「梅若菜まりこの宿のとろろ汁」という松尾芭蕉の句があります。これが当時の旅人に強い印象を与え、鞠子の名物として有名になっていったようです。
 駿河(鞠子がある静岡市は「駿河の国」です。)には「カラスは鍛冶屋でかねたたき、とんびはとろろのお師匠さん」というわらべ歌があるそうです。大空をゆったりとゆっくりと輪を描いて飛んでいるとんびのように、ゆったりした気持ちで、ゆっくりとすり潰すと美味しいとろろ汁ができる、という唄だそうです。
 駿府(現在の静岡市)、府中に生まれた十返舎一九は、1802年頃に刊行した「東海道中膝栗毛」の鞠子のシーンで、とろろ汁を描いています。先ほどのわらべ歌を念頭においたと思われる「けんかする夫婦は口をとがらして、とんびとろろにすべりこそすれ」という狂歌を弥次さん、喜多さんが残しています。これは、宿場の夫婦が喧嘩しながら作ったとろろ汁を庭にぶちまけてしまい、とろろの師匠であるとんびも滑ってしまったというシーンです。
 また、安藤広重(歌川広重)が1834年に完成させた「東海道五十三次絵」では、上述の松尾芭蕉の句や十返舎一九の話を念頭においていたと思われ、とろろ汁屋の軒先には梅の花が咲いていて、弥次さん、喜多さんのような旅人2人組がとろろ汁を味わっている姿が描かれています。
 とろろ汁は、ヤマノイモなどをすりおろして、すまし汁などで薄めた料理です。ヤマノイモは、野生の自然薯(じねんじょ)と呼ばれるものです。しかしながら、現在、とろろ汁に用いられているのは、栽培種のナガイモだそうです。ナガイモは、形状などによって大和薯、豊後薯、いちょう薯など、数種類の品種があるようです。
 丁子屋さんは、店の中に資料室があって、歴史を感じさせてくれます。また、食事をする大広間の天井付近には、東海道五十三次の絵が飾られていますので、これらを見るのも楽しみですね。ただ、いつ行っても、非常に混雑しています。
 一方の一松園さんは、創業40年くらいのようです。丁子屋さんが混雑していて、こちらに流れると入れることもあり、私としては、こちらのお店の方に多く行かせていただいています。
 健康にも良さそうで、美味しいとろろですが、値段がもう少し安いと嬉しいですね。どちらのお店も1人分で2,000円程度だと思いますので、お昼としては、少し高いですね。まあ、毎日、食べるものではないですから、そんなものかもしれませんが。



    麦めしです。



    とろろ汁です。



    美味しそうです。



  

こちらは、丁子屋さんです。



こんな外観です。(旧道側が入口です。)



お店の中は、こんな雰囲気です。



自然薯、麦、味噌が売られています。




こちらは、一松園です。静岡駅方面から来ると、丁子屋さんの先にあります。



入口は、旧道側です。



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