千枚漬のお話

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更新日:
 2010年5月10日






◎千枚漬け
 千枚漬(せんまいづけ)とは、京野菜の聖護院蕪(しょうごいんかぶ)を薄く切って昆布、唐辛子とともに酢漬けにした京都の漬物です。聖護院カブは、一般的な蕪よりも大きくて、太い形状をしています。(似たような京野菜に、聖護院大根がありますが、千枚漬は「聖護院蕪」で作ります。)1枚の直径が大きいものほど高級なのだそうです。
 聖護院蕪を薄く切って、1つの樽に漬け込む枚数が千枚であったことから、「千枚漬」と言われるようになったようです。また、1つの蕪を千枚と思えるほど、薄く切って作るため「千枚漬」と言われるという話もありますが、実際には1枚の厚みが2~3mmありますから、こちらは、後からできた噂のようです。
 千枚漬は慶応元年(1864年)、孝明天皇の宮中大膳寮に仕えていた大藤藤三郎が考案したと言われています。大藤藤三郎は、縄手三条下ルに店を構えていた漬物屋の尾花川漬にヒントを得て、聖護院の里のかぶらで漬物を作り、天皇のお褒めを賜ったそうです。
 明治維新とともに職を退いた大藤藤三郎は、「大藤」ののれんを掲げて、その漬物を売り出したそうです。この漬物は、「みやこやぶり」と呼ばれて、市中で好まれて一世を風靡したそうです。また、その美味は、明治23年に京都で開催された全国博覧会で、全国名物番付けに入選した実績があるそうです。現在でも、麩屋町通四条上るに、千枚漬本家、京つけもの、大藤(たいとう)として、創業時の漬け方を頑なに守って商売をしているそうです。
 聖護院蕪をスライスして、塩漬をすることによって余分な水分を取り除くと、その厚さが1~1.5mm程度になるそうです。この余分な水分を除いた蕪を樽の中に並べ、天然塩を入れて、重石で3日間ほど漬け込むそうです。さらに、この下漬けした蕪を、別の樽に入れ替え、極上の利尻昆布と交互に敷き詰めていき、本漬けをするのだそうです。この時、各家秘伝の特製出汁が注がれ、さらに乳酸発酵によって美味しい千枚漬が完成するのだそうです。もともとの千枚漬は蕪本来の甘味、乳酸発酵の酸味、昆布の旨味のバランスが絶妙な漬物だったようです。
 しかしながら、第二次世界大戦以降は、砂糖、酢、調味料を使った漬物に変化しているようです。現在の千枚漬は、乳酸発酵ではなく、酢漬けの千枚漬になっています。蕪や昆布を箸でつまんだ時に、糸が引くような状態が食べ頃で、一番、美味しい状態だそうです。
 千枚漬は、聖護院蕪の生産時期(11月~翌年3月頃まで)に合わせて漬け込みが行われる季節料理です。京都の冬を代表する漬物であり、「千枚漬」に「すぐき」、「柴漬」を合わせて、京都の三大漬物と言うのだそうです。





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